← 講座の全体マップに戻る
🗺️ 目次
はじめての確定申告 遭難しない登山地図 コースA(開業した人)第1回

開業届と青色申告・・・自分の申告区分を確定させる

位置づけコースA(開業した人)第1回
狙い自分がいま青色か白色か、どの控除を狙うかを確定させる
所要時間約45分
宿題自分の青色承認の状態を確認する

はじめに・・・コースAの行程表

コースAは4回の登りです。

A1 申告区分を確定(今日)→ A2 お金の境界線 → A3 記録の習慣 → A4 決算書から提出まで。

今日は土台の回。
「自分はいま、どの立場で申告する人なのか」をはっきりさせます。
ここが曖昧なまま登ると、使う地図(書類)から間違えます。


講義1:開業届は「税務署への自己紹介」

開業届(個人事業の開業・廃業等届出書)は、事業を始めたことを税務署に知らせる紙1枚です。
費用はゼロ。e-Taxでも紙でも出せます。

出しておく意味は3つ。
事業を始めた正式な記録になること。
屋号が対外的に使いやすくなること。
そして、青色申告への入口が開くこと。

すでに出している方は、控えの保管場所を今日確認してください。
見当たらない場合も、所轄の税務署に問い合わせれば提出状況を確認できます。


講義2:青色承認・・・自分がいま、どっちか

地雷4の復習です。
青色申告は事前申請制。承認申請の期限は、開業から2か月以内、またはその年の3月15日まで。

そして、あまり知られていない大事な性質がもうひとつ。
承認は、一度取れば毎年続きます。
自分からやめる届を出すか、取り消されない限り、生き続けるんです。

だから確認すべきは「今年申請したか」ではなく「過去に申請したことがあるか」。
確認方法は2つ。
承認申請書の控えを探す。
なければ、所轄の税務署へ電話で照会する。


講義3:控除は3段階・・・10万・55万・65万

青色申告特別控除には段階があります。

控除額主な条件
10万円青色で申告(簡易な帳簿でOK)
55万円複式簿記で記帳+貸借対照表を添付+期限内申告
65万円55万円の条件+e-Taxで申告(または優良な電子帳簿保存)

狙いどころの考え方です。
最初の年は10万円でも、充分に立派なスタートです。
55万・65万は複式簿記という帳簿の型が前提なので、A3で作る記録の習慣とセットで育てていきます。

そして地雷5の復習・・・55万・65万は、期限内申告が絶対条件。
1日の遅れで10万円になります。


講義4:廃業届の意味・・・「出していない」は「続いている」

見落とされがちな話をひとつ。
廃業届を出さない限り、開業届も青色承認も生き続けます。

事業の中身を変えても、基本は同じ承認のまま。
「昔ちょっとだけ事業をやっていた」という方は、実は今も青色の資格が生きている可能性があります。

私はこの性質に助けられたこともあれば、様式を取り違えて訂正の相談をするはめになったこともあります。
自分の届出の現在地は、"記憶"ではなく"書類"で確認できる状態にしておきましょう。


✍️ 演習(10分):じぶん申告区分チェック

開業届:出した? 控えはある?
青色承認申請:出したことがある? いつ?
今年の申告:青色でできる状態?(期限内に申請済みか)
狙う控除:10万/55万/65万のどれ?
わからなかった項目 → 税務署への照会リストへ

📌 今日のまとめ


📝 宿題(1つだけ)

自分の青色承認の状態を確認する(控えを探す。なければ税務署へ照会)

次回A2は「お金の境界線」。
事業の財布と生活の財布が混ざる前に、線の引き方を覚えます。

🗺️ 講座の全体マップ(全19回の目次)へ
※この教材は一般的な税制の解説であり、個別の税務相談ではありません。制度は年分によって変わります。具体的な判断は、税務署(国税相談専用ダイヤル 0570-00-5901)または税理士にご確認ください。本文は令和7年分の制度(作成時点:令和8年8月)に基づいています。
#はじめての確定申告 #遭難しない登山地図