コースAは4回の登りです。
A1 申告区分を確定(今日)→ A2 お金の境界線 → A3 記録の習慣 → A4 決算書から提出まで。
今日は土台の回。
「自分はいま、どの立場で申告する人なのか」をはっきりさせます。
ここが曖昧なまま登ると、使う地図(書類)から間違えます。
開業届(個人事業の開業・廃業等届出書)は、事業を始めたことを税務署に知らせる紙1枚です。
費用はゼロ。e-Taxでも紙でも出せます。
出しておく意味は3つ。
事業を始めた正式な記録になること。
屋号が対外的に使いやすくなること。
そして、青色申告への入口が開くこと。
すでに出している方は、控えの保管場所を今日確認してください。
見当たらない場合も、所轄の税務署に問い合わせれば提出状況を確認できます。
地雷4の復習です。
青色申告は事前申請制。承認申請の期限は、開業から2か月以内、またはその年の3月15日まで。
そして、あまり知られていない大事な性質がもうひとつ。
承認は、一度取れば毎年続きます。
自分からやめる届を出すか、取り消されない限り、生き続けるんです。
だから確認すべきは「今年申請したか」ではなく「過去に申請したことがあるか」。
確認方法は2つ。
承認申請書の控えを探す。
なければ、所轄の税務署へ電話で照会する。
青色申告特別控除には段階があります。
| 控除額 | 主な条件 |
|---|---|
| 10万円 | 青色で申告(簡易な帳簿でOK) |
| 55万円 | 複式簿記で記帳+貸借対照表を添付+期限内申告 |
| 65万円 | 55万円の条件+e-Taxで申告(または優良な電子帳簿保存) |
狙いどころの考え方です。
最初の年は10万円でも、充分に立派なスタートです。
55万・65万は複式簿記という帳簿の型が前提なので、A3で作る記録の習慣とセットで育てていきます。
そして地雷5の復習・・・55万・65万は、期限内申告が絶対条件。
1日の遅れで10万円になります。
見落とされがちな話をひとつ。
廃業届を出さない限り、開業届も青色承認も生き続けます。
事業の中身を変えても、基本は同じ承認のまま。
「昔ちょっとだけ事業をやっていた」という方は、実は今も青色の資格が生きている可能性があります。
私はこの性質に助けられたこともあれば、様式を取り違えて訂正の相談をするはめになったこともあります。
自分の届出の現在地は、"記憶"ではなく"書類"で確認できる状態にしておきましょう。
次回A2は「お金の境界線」。
事業の財布と生活の財布が混ざる前に、線の引き方を覚えます。