車のカリキュラム第20講 消耗品カレンダー
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車のカリキュラム / 第4部 維持編

第20講 消耗品カレンダー

選ぶ車で維持費がどう変わるか・・・の総まとめ

第4部の最後です。車には、時間とともに必ず減っていく部品があります。 いつ、何を、いくらで替えるのかを知っておけば、突然の出費に慌てずにすみます。 そして、この講で「選ぶ車によって維持費がどう変わるか」の話が完結します。 タイヤ1つとっても、車によって数万円ちがうからです。

01交換の目安は「距離」と「年数」の早いほう

消耗品の交換時期には、2つの基準があります。 走った距離と、経過した年数です。そして早く来たほうが交換の時期になります。

たとえばタイヤは、溝が減れば交換ですが、あまり走っていなくてもゴムは硬くなります。 バッテリーも同じです。「うちはあまり乗らないから大丈夫」は、必ずしも正しくありません。 乗らない車には、乗らない車なりの傷み方があります

0210の消耗品

部品交換の目安費用の目安放置するとどうなるか
エンジンオイル5,000〜10,000km
または半年〜1年
3,000〜8,000円エンジンの傷みが早まる。最悪の場合、大きな修理に
オイルフィルターオイル交換2回に1回1,000〜3,000円オイルの汚れが取れなくなる
タイヤ溝が減ったとき
または3〜5年
4本で3〜15万円雨の日に止まらない。いちばん危険
バッテリー2〜5年1〜4万円ある日エンジンがかからなくなる
ブレーキパッド3〜5万km1〜3万円(前後で別)止まらなくなる。金属音がしたら手遅れに近い
ブレーキフルード2年ごと(車検時)3,000〜6,000円ブレーキの効きが不安定になる
ワイパーゴム半年〜1年1,000〜3,000円雨の日に前が見えない
エアコンフィルター1年2,000〜5,000円においが出る。風が弱くなる
冷却水2〜4年3,000〜8,000円オーバーヒートの原因に
発炎筒など有効期限あり1,000円前後車検で指摘される

要確認金額と時期は執筆時点の一般的な目安です。 車種・部品の種類・依頼する店によって変わります。取扱説明書に、その車の指定が書かれています。

📊 図解㉚ 消耗品カレンダー(A3横1枚)
走行距離の軸に沿って、どの部品がいつ来るかを1枚に。年間の費用の目安と、季節ごとの点検表も付けました。冷蔵庫に貼れる形です。

03車によって、ここが変わる

第17講の図解㉗で挙げた「維持費が変わる10の要因」が、ここで具体的な金額になります。

車の条件何が変わるか
タイヤが大きい・
扁平率が低い
4本の交換で数万円のちがい。軽自動車なら3〜5万円、大径タイヤの車では10万円を超えることも
四輪駆動タイヤは4本まとめて替える必要があります。1本だけの交換は避けたほうがよい
ハイブリッド・
電気自動車
減速のときにモーターで発電するため、ブレーキパッドが減りにくい傾向があります。ただし駆動用電池は別の考え方が必要
ターボ付きエンジンオイルの管理がより重要になります。交換の間隔を守る
アイドリング
ストップ付き
バッテリーが専用のものになり、価格が上がります
輸入車部品代が上がりやすい。ブレーキ関係の消耗が早い車もあります
古い車ゴムやホース類が同時期に傷みます。まとめて交換が必要になることも

買う前に聞いておくとよいこと

この車のタイヤ、4本替えるといくらですか」。 これを販売店で聞いておくと、数年後の出費が予想できます。 同じ大きさの車でも、グレードによってタイヤの大きさがちがうことがあります。 上位グレードを選ぶときは、この点も含めて考えてください。

04季節ごとの点検

季節見るところ
エアコンフィルター(花粉の季節のあと)/ワイパー/冬用タイヤから戻す
冷却水の量/エアコンの効き/バッテリー(暑さは負担になります)/タイヤの空気圧
ワイパーゴム(雨と台風の前に)/ライト類の点灯確認(日が短くなります)
バッテリー(寒さで弱ります)/冬用タイヤの準備/ウォッシャー液を寒冷地用に

バッテリーは、夏の暑さで弱り、冬の寒さで動かなくなる、という壊れ方をよくします。 冬の朝、エンジンがかからないという経験談の多くは、これです。 3年目を過ぎたら、冬の前に点検してもらうと安心です。

05自分でできること、任せること

自分でできること

  • タイヤの空気圧の確認(多くのスタンドで無料)
  • タイヤの溝と、ひび割れの確認
  • ワイパーゴムの交換
  • ウォッシャー液の補充
  • ライト類が点くかの確認
  • 異音やにおいに気づくこと

店に任せること

  • ブレーキに関わるすべて
  • エンジンオイルの交換(自分でもできますが、廃油の処理が要ります)
  • 冷却水、ブレーキフルード
  • バッテリーの交換(近年は設定が必要な車もあります)
  • 足まわりに関わるもの

タイヤの空気圧だけは、月に一度は見てほしいです。 無料でできて、燃費にも安全にも効きます。空気圧が減ったまま走ると、タイヤの寿命も縮みます。 費用ゼロでできる、いちばん効果の高い手入れです。

06記録を残すことが、将来のお金になる

第10講で「記録簿がある車は、たいてい大事にされている」と書きました。 今度は、あなたが記録を作る側になります。

これは手放すときに効きます。記録が残っている車は、査定でも中古市場でも評価されます。 費用はゼロで、数年後にお金になる。こんなに割のいい手入れは、ほかにありません。

今日、ひとつだけ

車のタイヤを見に行ってください。溝がどのくらい残っているか。 溝の中に、スリップサインという高くなった部分があります。 これが表面と同じ高さになったら、交換の時期です。 1分で見られて、命に関わる確認です。持っていない人は、家族の車で見せてもらってください。

出典と注記