ここから第3部です。車種が絞れたら、次は「どこで買うか」。 実は、同じ車でも買う場所によって、価格も保証も、買ったあとの付き合い方も変わります。 店を選ぶことは、その後の何年間かの相談相手を選ぶことでもあります。 まずは選択肢の全体像を見渡しましょう。
車を手に入れる方法は、大きく8つあります。まず全体を見てください。
| 買う場所 | 何が買えるか | ひとことで |
|---|---|---|
| 正規ディーラー | そのメーカーの新車と、認定中古車 | いちばん安心。価格は動きにくい |
| サブディーラー (地域の販売店) | 複数メーカーの新車を取り寄せて売る | メーカーをまたいで相談できる。整備工場を兼ねることも |
| 認定中古車店 | メーカー系の中古車 | 点検と保証が付く。中古の入口として安全 |
| 大手中古車チェーン | 全国の在庫から探せる中古車 | 在庫数と探しやすさが強み(第13講で詳しく) |
| 地域の中古車店 | その店が仕入れた中古車 | 当たり外れの幅が大きい。良い店は本当に良い |
| 専門店 | 特定の車種やジャンルに絞った中古車 | その車種に詳しい。整備も任せられる |
| 個人売買・ オークション代行 | 安く買える可能性がある中古車 | 保証も責任も自分持ち。初めての1台には勧めません |
| リース・サブスク | 買わずに、月々払って使う | 所有しない。税金や車検が含まれることが多い |
新車は、そのメーカーの正規ディーラーで買うのが基本です。ただし、それだけではありません。
軽自動車や商用車では、地域の販売店で買う人が多くいます。 地元で長く商売している店は、故障のときにすぐ来てくれるなど、数字に出ない安心があります。
中古車は、店によって性質がかなりちがいます。それぞれの向き不向きを整理します。
| 店 | 強み | 気をつけること |
|---|---|---|
| 認定中古車店 | 点検と保証が付く。記録も見せてもらえる | 価格は高め。在庫はそのメーカーの車に限られる |
| 大手中古車チェーン | 在庫が多く、条件で探しやすい。全国から取り寄せられる | 担当者や店舗によって差がある。第13講で詳しく扱います |
| 地域の中古車店 | 店主が車を見て仕入れている店は、質が高いことがある | 店ごとの差が大きい。自分で見極める必要がある |
| 専門店 | その車種の弱点も知っている。整備の相談もできる | 数が限られる。遠方になることも |
中古車を買うとき、多くの人は「車」を見ます。でも実は、その車を買ったあと、どこで整備するかのほうが長く効きます。 買った店で整備もしてもらえるのか。遠方から取り寄せた車の場合、近くで診てもらえるのか。 ここを買う前に確認しておくと、あとで困りません。
近年は、買わずに月々の支払いで乗る形も増えました。呼び方はさまざまですが、仕組みは似ています。
| 特徴 | 中身 |
|---|---|
| 含まれるもの | 車両の使用料に加えて、税金や車検の費用が含まれることが多い |
| 利点 | まとまった初期費用が要らない。毎月の支出が読みやすい |
| 注意 | 走行距離に上限があることが多い。途中でやめるときの条件を必ず確認 |
| 向く人 | 数年ごとに乗り換えたい。支出を平らにしたい。車を資産と考えない人 |
| 向かない人 | 年間の走行距離が多い。長く乗るつもり。自由に手を加えたい |
どちらが得かは、条件しだいです。第8講で作った年間コストの表に入れて比べてください。 月々の金額だけで比べると、判断を誤ります。総額と、終わったときに何が残るかで見てください。
どの種類の店を選ぶにせよ、良い店を見分ける観点は共通しています。 具体的な10項目は次の第13講で渡しますが、大きな考え方をここで示しておきます。
自宅から車で30分以内にある、車を買える場所を思い出せるだけ書き出してみてください。 ディーラー、中古車店、整備工場。意外と多いはずです。 選択肢が見えていないうちは、比べることができません。 比べられる状態を作ることが、良い買い物の第一歩です。