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例え話キット 別冊

例え話・場面別台本集

ネタ帳を“話せる形”にする8つの型と、実演台本

ネタ帳 統合版(164題材・15分野)は素材集です。

素材は、場面ごとの"型"に流し込んで初めて武器になります。

本書は8つの場面それぞれに、型と実演台本をセットで用意しました。

台本の題材番号は差し替え可能です。ネタ帳巻末2の逆引き索引(またはA3全体マップの速見表)で

「言いたいこと」に合う題材を選び、同じ型に流し込んでください。

共通ルール(全台本に適用)

場面1 セミナー・講座の冒頭(つかみ)

型:質問 → 全員の体験 → 今日の主題への橋渡し

冒頭の仕事は「この話は自分に関係がある」と思ってもらうこと。

例え話を"問いの形"で投げると、聞き手の頭が勝手に動き出します。

実演台本A(題材93 自転車に乗れた瞬間 → AI活用講座の冒頭)

「始める前に、ひとつ思い出してほしいことがあります。

自転車に乗れるようになった日のこと、覚えていますか。

何日も転んで、押さえてもらって、また転んで。

それがある日、ふっと乗れた。

そして乗れた瞬間から・・・なぜ乗れなかったのか、思い出せなくなった。

AIも同じです。今日うまく使えないのは、才能の問題ではなくて、

まだ"乗れる前の日"にいるだけなんですね。

今日はその、ふっと乗れる瞬間までの距離を、一緒に縮めていきます。」

実演台本B(題材136 段取り八分 → 業務効率化セミナーの冒頭)

「職人の世界に"段取り八分、仕事二分"という言葉があります。

仕事の出来の8割は、現場に入る前に決まっている、という意味です。

ここで質問です。

みなさんの毎日の仕事で、"現場に入る前"にあたる時間って、どこでしょうか。

・・・実は、それが今日のテーマです。

道具の使い方の前に、道具を持つ前の話から始めさせてください。」

場面2 記事・noteの書き出し

型:情景の一文 → 読者の心当たり → 「実は」の転換予告

書き出しは短い情景から。説明から入ると読まれません。

実演台本A(題材12 冷蔵庫の奥 → 積読・積みツールの記事)

冷蔵庫の奥から、賞味期限の切れた瓶が出てきたことはありませんか。

買ったときは、ちゃんと使うつもりだったんですよね。

悪いのは瓶ではなくて、"見えない場所に置いた"こと、それだけ。

実はこれ、冷蔵庫だけの話ではないんです。

買ったまま開いていない教材、登録したまま開いていないツール。

今日は「見える場所に置く」だけで変わる話をします。

実演台本B(題材86 サブスク解約忘れ → 固定費・習慣の記事)

月に数百円。痛くないから、確認しない。

それが1年たつと、まとまった金額になっている。

サブスクの話・・・に見えて、実はお金だけの話ではありません。

"痛くない小さなもの"は、時間も、集中力も、同じ形で漏れていきます。

今日は、痛くない漏れの見つけ方の話です。

場面3 個別コンサル・1on1(相手が停滞して落ち込んでいるとき)

型:相手の言葉を受ける → 例えで意味を変える → 極小の一歩を渡す

ここでの例え話の役目は説得ではなく、"いまの状態の意味を変える"こと。

言い聞かせず、短く置いて、相手に拾ってもらいます。

実演台本A(題材51 球根/7 発酵 → 成果が見えない時期)

相手「3か月続けてるんですけど、何も変わらなくて」

「3か月、続いてるんですね。まずそこは事実として大きいです。

球根って、植えてから何か月も、地上には何も起きないんですよ。

気になって掘り返したら、そこで終わってしまう。

いま一番もったいないのは、掘り返すこと・・・つまり、やめることです。

確認したくなる気持ちごと、預かっておきますね。

ひとつだけ提案です。

成果の数字を見る日を、月に1回に決めてしまいませんか。

それ以外の日は、植えた記録だけつける。それなら続けられそうですか。」

実演台本B(題材30 ブレーカー → 頑張りすぎて止まってしまった人)

相手「急にやる気がなくなって、自分でも情けなくて」

「それ、故障じゃなくてブレーカーだと思いますよ。

ブレーカーって、壊れたから落ちるんじゃなくて、

家全体を守るために"わざと"落ちる仕組みなんです。

落ちたということは、安全装置が正常に働いた、ということ。

だから責める場面ではなくて、確認する場面です。

同時にいくつの仕事に電気を流していたか、一緒に数えてみませんか。」

場面4 SNS投稿(X)

型:例えの核心1行 → 変換1行 → 問いかけ or 余韻

140字では例え話を"説明"できません。核心の1行だけ切り出します。

実演台本A(題材43 水やりのしすぎ)

植物が枯れる原因で多いのは、水のやらなすぎではなく、やりすぎだそうです。

心配だから毎日あげる。根が呼吸できなくなる。

部下にも、子どもにも、自分にも、同じことをしていないか。

乾く時間が、根を伸ばす。

実演台本B(題材164 再起動待ち)

パソコンの更新、ダウンロードは済んでいるのに「再起動は後で」を押し続けて、古いまま使っていること、ありませんか。

本もセミナーも同じで、学び(ダウンロード)と行動が変わること(再起動)は別の工程。

今日、何かひとつ再起動するとしたら、どれでしょう。

実演台本C(題材103 あいさつ)

あいさつは3秒で、お金もかからない。

返ってこなくても、損はしない。

続けていると、ある日から相手が先に言うようになる。

費用ゼロで始められる先行投資って、意外と足元にあります。

場面5 反論・抵抗への切り返し(講座中・商談中)

型:反論を認める → 例えで前提を置き換える → 相手に選択権を返す

言い負かすと、その場は勝っても人は動きません。

例えで"別の見方"を差し出し、選ぶのは相手に任せます。

実演台本A(「AIなんて信用できない」への返し/題材154 新入社員+156 自動運転)

「その感覚、正しいと思います。丸ごと信用するものではないです。

私は、優秀だけど入社初日の新入社員だと思って付き合っています。

初日の新人に会社の全部は任せませんよね。

でも、教えたら覚えるし、任せられる仕事から任せていく。

それと、車の運転支援と同じで、便利でもハンドルからは手を放さない。

最後に確認するのは人間、という前提は変わりません。

"信用するかどうか"より、"どこまで任せてどこから自分が見るか"の線引きの話として、

一度だけ試してみる、というのはどうでしょう。」

実演台本B(「今は忙しくてそれどころじゃない」への返し/題材3 包丁研ぎ)

「わかります。忙しいときに新しいことは増やせないですよね。

ただ、切れない包丁で料理を続けている状態かもしれない、とは思うんです。

切れない包丁って、力が要るぶん時間もかかるし、実は危ない。

研ぐ時間は仕事に見えないけど、研いだ後の全部が速くなる。

なので提案は"増やす"ではなくて、

いま一番時間を取られている作業をひとつだけ教えてください。

そこだけ、研げるかどうか一緒に見てみませんか。」

場面6 クロージング・CTA(講座の締め、記事の結び)

型:今日の例えを回収 → 極小の一歩を1つだけ指定 → 許可型で締める

締めで新しい例えを出さないこと。冒頭の例えを回収すると、話が1本の線になります。

実演台本A(冒頭で題材93 自転車を使った講座の締め)

「冒頭の自転車の話に戻ります。

乗れるようになる前の日々って、本人には"転んだ記録"しか残らないんですね。

でも、転んだ回数が減っていくこと自体が、進歩の途中経過でした。

なので今日の宿題は、うまく使うことではありません。

今週、AIに1回だけ話しかけてください。転んで大丈夫です。

その1回の記録が、乗れる日への途中経過になります。

もしよかったら、試してみてください。」

実演台本B(記事の結び/題材84 家計簿)

家計簿の効果は、集計結果より「使う前に一瞬考えるようになる」ことのほうにある、と書きました。

だからきれいにつける必要はないんです。

今日から3日だけ、寝る前に1行。それだけ試してみませんか。

合わなければ、3日でやめて大丈夫です。

その3日ぶんの「一瞬考える」は、ちゃんと残りますから。

場面7 子ども・生徒向けの説明

型:体験に置き換える → 一緒に確かめる問い → 名前をつける

子どもには抽象語を使わず、"やったことのある体験"に全部置き換えます。

最後に短い名前をつけると、家でも思い出せます。

実演台本A(複利の説明/題材151 雪だるま)

「雪だるま、作ったことある?

最初の玉って、小さくてなかなか大きくならないよね。

でも、ある大きさを超えると、ひと転がしでゴソッと雪がつく。

大きいほど、速く大きくなる。

お金にも、勉強にも、同じことが起きるんだ。

最初は増えた気がしない。そこでやめた雪玉は小さいまま。

転がし続けた玉だけが、あとから一気に大きくなる。

これを"雪だるまの法則"って呼ぶことにしよう。

今きみが転がしてる小さい玉、何かある?」

実演台本B(基礎練の意味/題材97 九九)

「九九って、意味を考えながら言ってる?

・・・言ってないよね。口が勝手に動く。

あれくらい体に入ってると、頭は次のこと・・・

文章題をどう解くか、に全部使える。

基礎練って、頭を空けるためにやるんだ。

サッカーのリフティングも、ピアノの指の練習も同じ。

考えなくてもできることを増やすと、考える場所が上に空く。」

場面8 ポッドキャスト・音声のオープニング

型:身近な情景 → 「今日はこの話」→ 結論は最後まで言わない

音声は"ながら聴き"なので、冒頭で絵が浮かぶかどうかが全てです。

実演台本A(題材73 渋滞)

「こんにちは、[名前]です。

先日、渋滞にはまりまして。

で、渋滞の先頭ってどうなってるか、ご存じですか。

事故でも工事でもないのに起きる渋滞、実は先頭では、

みんな普通に走ってるんです。詰まってるのは後ろだけ。

誰か一人のちょっとしたブレーキが、後ろに波みたいに伝わって、

増えながら広がっていく。犯人はいないのに、渋滞はある。

・・・これ、職場の仕事の流れとそっくりだなと思ったんですね。

今日は"犯人のいない渋滞"の話、仕事版でしてみます。」

実演台本B(題材118 釣り)

「こんにちは、[名前]です。

釣りをする方はわかると思うんですが、

釣りの時間のほとんどって、何も起きていないんですよね。

じゃあその時間は無駄かというと・・・というのが今日の話です。

営業の話にも、投資の話にも、たぶん子育てにもつながります。

最後までゆっくり、ながらで聴いていってください。」

巻末 台本を自作するときのチェックリスト5つ

  1. 例えの説明が3行以内に収まっているか(超えたら題材を変える)
  1. 例えのあとに"読者・聞き手側の話"へ必ず戻っているか(例えで終わらせない)
  1. 恐怖や焦りで押していないか(問いと極小の一歩で引いているか)
  1. 一つの台本に例えは一つか
  1. 締めが許可型か(命令形・断定の圧で終わっていないか)

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