本キットは、5つの物語を通して「登場人物の心情を想像する力」を段階的に育てる、全7時間の読解プログラムです。
学校の教科書の学年配当には縛られない、塾・家庭学習・自由授業(フリースクール・オンライン授業・親子読書会など)向けの教材として設計しています。扱う作品の教科書配当は小2〜中2までまたがっており、特定の学年の授業ではなく「心情を読む」という一本のテーマで作品を選んでいるためです。
対象の目安:小学校高学年〜中学生(各作品の教科書配当は下表参照)
| 作品 | 作者 | 教科書配当(参考) | 本プログラムでの扱い |
|---|---|---|---|
| ごんぎつね | 新美南吉 | 小学4年(3社とも) | 第1時 |
| 大造じいさんとガン | 椋鳩十 | 小学5年(3社とも) | 第2時 |
| 注文の多い料理店 | 宮沢賢治 | 小学5年(現在は東京書籍のみ) | 第3時 |
| 雪女 | 小泉八雲(再話) | 小中の教科書に定番配当なし | 第4時 |
| 走れメロス | 太宰治 | 中学2年(4社とも) | 第5・6時 |
| スーホの白い馬 | モンゴル民話(大塚勇三・再話) | 小学2年(光村図書のみ) | 発展教材(本編7時間には含みません) |
※著作権について:本文を掲載する練習帳・サイト版で扱う6作品(『大造じいさんとガン』を『手袋を買いに』に、発展の『スーホの白い馬』を『蜘蛛の糸』に差し替えた構成)は、2026-07-20時点で青空文庫収録=著作権保護期間満了を確認済みです(『雪女』は田部隆次訳)。『大造じいさんとガン』『スーホの白い馬』は保護期間中のため本文掲載はできません(本キットは本文非収録のため、この2作品を使った授業・家庭学習は問題ありません)。
※教科書配当は2026年7月時点で、各教科書会社の公式資料(教材出典一覧・年間指導計画)を確認したものです。小学校国語は東京書籍・教育出版・光村図書の3社、中学校国語はこれに三省堂を加えた4社が発行しています。改訂で変わることがあります。
※「習っていない」学習者がいても自然です。 『注文の多い料理店』は現在3社中1社(東京書籍)のみ、『スーホの白い馬』は光村図書のみの掲載です。使う教科書によって出会う作品は変わるので、あらすじの確認から入ると安心して始められます。
※教科書配当はあくまで「学校ではその学年で扱われることが多い」という参考情報です。本プログラムでは、既に学校で読んだ作品を「心情読解」の視点で読み直すこと、まだ出会っていない作品を先取りして読むこと、いずれも学びとして有効と考えています。
心情の「幅」を段階的に広げる流れになっています。
誤解される悲しみ(ごん)→ 敵への敬意(大造じいさん・残雪)→ 不安と恐怖(紳士)→ 約束と裏切り(雪女)→ 友情と信頼(メロス)
発問は必ず「なぜ?」で深掘りし、学習者が自分事として考えられるように配置しています。最後は自己表現につなげて締めくくります。
| 時間 | 教材 | 焦点となる心情 |
|---|---|---|
| 第1時 | 『ごんぎつね』 | 伝わらない気持ち |
| 第2時 | 『大造じいさんとガン』 | 敵への敬意 |
| 第3時 | 『注文の多い料理店』 | 不安と恐怖 |
| 第4時 | 『雪女』 | 約束と裏切り |
| 第5時 | 『走れメロス』前半 | 友情と信頼(信じる側・預ける側) |
| 第6時 | 『走れメロス』後半 | 絶望から希望へ |
| 第7時 | まとめ | 5作品の心情を振り返り、自分の生き方につなげる |
各時間は45分を想定し、導入(5分)→ 展開(30分)→ まとめ(10分)の共通構成です。
| ファイル | 内容 | 主な使いどころ |
|---|---|---|
| キット00(本書) | 狙い・対象・全体像・使い方 | 最初に読む |
| キット01 | 単元計画表・単元目標・評価規準 | 全体設計の確認、指導計画づくり |
| キット02 | 各時の授業案(ねらい・時間配分・中心発問・板書計画・進行の流れ) | 授業・学習会の準備 |
| キット03 | ワークシート(全時共通フォーマット+各時版) | 印刷して配布 |
| キット04 | 導入読み上げ原稿+展開部の対話例台本 | そのまま読み上げて授業を進める |
| キット05 | 教材リストと選定基準 | 作品の差し替え・追加検討 |
著者:秋元進吾